平野夏紀【教育百貨店ブログ】

先生に「授業内容以外」で価値提供を目指すブログです。YouTubeにも動画あげてます。

塾講師の過酷な労働が原因で生徒が退塾しますが大丈夫ですか?

教育業界は労働時間が過酷だと

普通に就活していればよく言われる話です。

 

やりたいことやろうとした結果

教育業界を選んだというのは非常に立派ですが、

実際に入社してみるとあまりにも過酷で

辞めてしまいましたなんてのは日常茶飯事です。

 

過酷な労働で先生の退職が増えるのはわかるとして

実際にはその過酷な労働のせいで

生徒たちも退塾しています。

 

過酷労働で先生の質が落ちるから退塾が増えるのか?

 

いえ違います。事はそんなに単純ではありません。

先生の質が落ちたことで退塾を引き起こすのなら

東進ハイスクールに入った生徒は全員辞めないでしょう。

 

実際に生徒が退塾する要因は

「過剰サービス」にあります。

 

教育百貨店の平野です。 

教育百貨店とは英語の先生が全ての先生のために作った

教科内容「以外」の先生の困りごとを解決に導くツールです。

主に「スキルアップ」と「転職」について動画とブログにまとめています。

詳しい自己紹介はこちらの概要欄から。https://www.youtube.com/channel/UCqp89tMf52TdoQ3n9M-SI5w/about

それでは今日もよろしくお願いします。

 

 

塾を筆頭に教育業界に限らず全ての業界に共通していますが

「過剰サービス」は残念ながら顧客離れを引き起こします。

 

あれもこれもやってはいけません。

できることはやるべきですが、

現実問題できないことまで引き受けてしまう塾は多いでしょう。

 

生徒や保護者は入塾した時点で

その塾が提供してくれるサービスの平均値を測ります。無意識です。

 

例えば名古屋ではモーニングでコーヒーを頼めば

軽食が付いてくるなんてのは当たり前ですが

 

あの文化は関東や関西にはありません。

 

関東や関西のモーニングでコーヒーを頼んだら

軽食まで出す店はありませんから

 

関東や関西の顧客がモーニングで考えるサービスの平均値は

「美味しいコーヒーを出す」

「安いコーヒーを出す」

「席数豊富でまず間違いなく座れる」

この中のどれかであると言えます。

 

しかし名古屋のモーニングで

コーヒーを安く売ろうが

美味しいコーヒーを出そうが

客は満足しません。

 

コーヒーを頼んだだけなのに

「サンドイッチもつけてくれ」

と言われるに決まっています。

 

これが「過剰サービス」です。

過剰サービスも含めたサービス内容で

「サービスの平均値」を測るようになります。

 

名古屋のモーニングサービスの平均値は高すぎます。

 

だから過剰サービスは

1回やったら最後

 

やり続けなければいけません。

全ての店が一斉に過剰モーニングサービスをやめない限り

名古屋のモーニング文化は消えることはないでしょう。

 

それでは塾の話に戻します。

 

動画の方が簡潔に説明しています。チャンネル登録もお忘れなく。

文章の方が良い方はこのまま先にお進みください。


過酷労働な塾は生徒も退塾するよ?【Part2】

 

 

入塾を得るためには手段を選ぶな的な発想があります。

 

これによって生徒や保護者にできもしない

「過剰サービス」が発生します。

 

1ヶ月程度なら無理すればできるでしょうが

延々と過剰サービスをしたらまず社員が疲弊します。

 

そして社員が辞めていきます。

当然人材不足が発生します。

しかし生徒保護者の過剰サービスの要求は

止まることがありません。

 

これによって「過剰サービス」は限界を迎えます。

 

仮に辞めていなくても限界はいずれ迎えるでしょう。

 

生徒保護者は過剰サービスも含んだサービスで入塾しているのです。

 

過剰サービスが滞れば

求めているサービスの平均値を下回りますから

「退塾」を検討し始めます。

 

顧客のニーズを掴むことは当然重要ですし

顧客目線で考えるなといっているのではありません。

 

継続した品質でサービスが提供できないのに

できると言って入塾をさせるなと言っているのです。

 

社員も疲弊して辞めていくし

それに釣られて生徒も辞めていきます。

 

過剰サービスが当たり前だから過剰サービスしなきゃいけないんだという主張は管理職が言うのはおかしいでしょう。

 

保護者への定期的な電話は必要ですか?

料金を取っていない生徒の個別補習は必要ですか?

定期テストの対策として日曜日まで出勤する必要はありますか?

テスト前に自習室を朝から晩まで解放することは必要ですか?

自習内容の管理まで事細かに生徒への指導は必要ですか?

学校の宿題管理まで塾の先生が面倒を見る必要はありますか?

 

最初からこれらを売りのサービスとして提供している塾は良いのですが

ほとんどが生徒集めに苦しんだ塾がやる後付けサービスです。

 

北海道の塾は定期テスト対策の授業は有料です。

有料だから「稼ぎたい社員」が出勤します。

これは過剰サービスとは言いません。

料金を取り、手当が欲しい講師が出勤しているのですから

サービスとして完全に成り立っています。

その講師が働きすぎたから辞めるなんて言い出すことはないでしょう?

 

大阪の塾は定期テスト対策で授業は行いません。

プリント配布で自習が一般的なようです。

これならまだ経験豊富なアルバイト講師の出勤でも十分成り立ちます。

 

過剰サービスで生徒を集めるとろくなことがありません。

 

退塾の要因は確かに様々です。

単純に先生と合わないこともあるでしょうし

授業の質が足りないことも考えられます。

 

しかし過剰サービスはいかなる内容であっても

過剰サービスの供給が止まった瞬間に

生徒の退塾への動きは一気に加速します。

 

だから安易に継続的に質を保って提供できないサービスを

目の前の数字のために

獲得することは間違っていると考えています。

 

過剰サービスとは

継続的に提供できないサービスを

一時的にできると言って売ってしまうことです。

 

幅広くなんでもやるのではなく

売り込む商品やサービスを徹底して磨いて

それを売り込めば解決します。

 

YouTubeでは数分程度でさらに簡潔に説明をしています。

高評価チャンネル登録もお忘れなく。 


過酷労働な塾は生徒も退塾するよ?【Part2】

 

 

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