平野夏紀【教育百貨店ブログ】

先生に「授業内容以外」で価値提供を目指すブログです。YouTubeにも動画あげてます。

無断キャンセルを防止するには質問の仕方を変えるだけ

問い合わせ電話を受けたは良いがすっぽかしをされると困る。

 

それは塾にとって見込んだノルマが達成できない要因でもあるし、

人間不信になってしまう要因でもある。

 

無断キャンセルを防止するために使えるテクニックは「一貫性」である。

 

心理学用語「一貫性」

人は過去の発言、行動、思想に基づいて現在の行動をどう取るか決めること。

人が簡単に変われないのはこの「一貫性」の法則がゆえである。

「過去に縛られる」「老害」「変化が怖い」などもこの「一貫性」の悪い側面が働いた場合に起こることである。

 


【トーク】無断キャンセルの減らし方【営業】

 

お腹が空いたときに新しくできた店よりも「行きつけの店」に行ってしまうのもこの「一貫性」が働いている。

人は過去の自分の発言行動思想を含め「決めてきたこと」に沿うように行動することが極めて多い。

 

この「一貫性」を無断キャンセルに応用してきた。

私は記憶だと管理職をやっていた1年間は無断キャンセルは1度もない。

 

ではその方法を見ていく。

 

問い合わせの電話を受けて、日時も決めたとする。

そのときにやってしまいがちなミスは「キャンセルする場合はお電話ください」である。

言いたいことはもちろん正しいのだが、口先だけの「はい」になりやすい。

この「はい」は同意の「はい」ではない。

なぜなら「いいえ」の選択肢がないからである。

 

この言葉の問題点は、

キャンセルするときに電話をすると決めたのは「塾側」になってしまう。

問い合わせた側が約束を決めたのではないのだ。

塾側が一方的に決めた約束は守られない可能性が高い。(データによるとこの言い方だと無断キャンセル率は30%とのデータもある)

 

だから正しい聞き方は

「キャンセルする場合はお電話いただけますか?」

である。

 

これにも「はい」と答える。

この「はい」は同意の「はい」なのだ。

なぜなら「いいえ」と言うことも可能だから。

 

「いいえ」と言える選択肢もある中で「はい」と言って同意を選んだ。

この差はとてつもなく大きい。

 

人は過去の行動発言思想に基づいて行動をする。

だから同意の「はい」を言わせれば、約束は守られるという仕掛けである。

(この方法だと無断キャンセル率は10%になるデータがある)

 

もちろん無断キャンセルは完全に防ぎ切ることは難しい。

だが過去に私のブログで扱った「電話の取り方」も組み合わせると効果はさらに上がる。

 

「営業力向上」は「授業力向上」より簡単。