今回の内容は全国模試偏差値30〜65の生徒を対象としている。
大学受験の英語においてもそのほとんどは中学英語の応用でしかない。
わかりやすい授業をするためのポイントは当然いくつかあるのだが、
例文は見覚えのある中学レベルで書くべきだという話をしていきたい。
公立中学の英語で学習せず、高校英語で初めて習うことといえば、
①推量の助動詞(mayを除く)
②仮定法
③複雑な比較級最上級
④関係副詞
くらいである。
他は全部中学で何かしら触れている。
例えば
原形不定詞は「Let's go〜」で実は習っている。
関係代名詞も関係副詞も形容詞の働きをする例文は中学で触れている。
makeの5文型が因果関係を表すことも「The news made me happy.」という文を中学で見ているはず。
このように、中学英語と高校英語では教え方の表現方法は違えど、ほとんどの内容は中学で十分触れているのだ。
だから、
make/have/letが5文型で使われるときはCの位置に原形不定詞を使います。
と説明するのはあまりにもセンスがない。そんな説明なら参考書で十分だし、塾予備校に来る意味はない。
英語の教え方の鉄則
①わからないことを共感する
②中学で実は習っていると強調する
③中学の教科書に載っている例文を引っ張り出す
④その上で暗記事項をまとめる
⑤中学英語と高校英語は単語のレベル差しかないと強調する
模範的な教え方は以下の通り
①make/have/letが5文型を取ったら原形不定詞を取りますとか言われても意味わかんないでしょ?俺もわかんないもん。
②でも実は中学で習った例文に原形不定詞は出てきています
③〜に行きましょう!って英語でなんていう?Let's goっていうよね。letは動詞だから、この近距離でgoがまた動詞で出てくるのはおかしいでしょ?
④はいこのgoのことをtoがついてないから原形不定詞と言います。不定詞にはto不定詞と原形不定詞の2種類があることを覚えよう!
⑤大学受験の英語が難しいは完全に偏見。中学の英語でやった内容がほとんど。だから変にアレルギー反応出すな!
これで生徒の英語嫌いを相当緩和してきた自負はある。
私も高校3年の時、全国模試で英語の偏差値が28だった過去があった。
それでも「共感」「中学で出ている」「最小限の暗記」で説明してくれる予備校の先生に出会ったことで、大学受験の英語科講師としてしかも教室責任者にまでなった。
わかりやすい教え方はやはり正義だと思う。